ぎんなん
飲み屋の常連さんからぎんなんを揚げたのを戴きました。
「買うと高いですよね」と言うと、はにかむように笑っておっしゃいました。
「通りにも落ちているのよ」
「故郷では境内に沢山落ちていたのよ」
‥そう言えば母も拾っていたなー、と思い出しながらお礼を言って、殻を割り一口入れると、ホクホクした甘みと、ねっとりした食感に併せたほんの少しの苦味が口の中に広がりました。
揚げたのは、煎ったのより甘みがあって食べやすいと思いました。
初めは咬み応えがあるぎんなんでも、食べているうちに優しい素朴な、それでいて少し個性的な味がします。
それなのに私はイチョウ並木の下を無関心に通っています。
もっと知識があったら都内に沢山ある黄金色のイチョウの葉を健康に役立てるのになと思ったりします。
次の日、
この年齢ですら初めて嗅ぐような便が出て、なるほどー、となりました。